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入試数学を自由に解く(東大理系2013年前期第6問)
注意事項

このカテゴリ「入試数学」は, 指導要領にとらわれず, 自由に入試数学を解いてみよう
というカテゴリです.
入試で使えるような補足も入れていくつもりです.
高校の課程の範囲で解いたほうが優しい,
そのまま解答として使ったら満点はもらえない可能性が高い,
などの欠点があります.
高校生の範囲で書ける答案は既に世の中に氾濫しているので, そちらを参照してください.

また, この記事の内容を利用したことによる弊害等に対する責任は一切負いません.
無断転載はもちろん禁止です.
間違いやご意見, このカテゴリで取り上げて欲しい問題等がありましたら教えてください.

このサイトの数式は, MathJaxを用いて表示しています.
携帯電話などでの閲覧で, LaTeXのソースの形で表示される場合は,
PCなどを用いて御覧ください.



さて, 本文です.

今回扱うのは東大理系2013年度前期入試の第6問です.
今回の答案も, 高校数学の範囲で書けるかもしれません.
というか円錐面の方程式って受験数学では立てられて当たり前なんでしょうか?
落ち着いて円錐面の定義を思い返せば立てられると思われるので,
高校数学の範囲と思ってもいいのかもしれません.
まあそんなことは気にせず.


問題(東大理系2013年度前期入試第6問)


座標空間において, $xy$平面内で不等式$|x| \leq 1$, $|y| \leq 1$により定まる
正方形$S$の$4$つの頂点を$A(-1,1,0)$, $B(1,1,0)$, $C(1,-1,0)$, $D(-1,-1,0)$とする.
正方形$S$を, 直線$BD$を軸として回転させてできる立体を$V_{1}$, 直線$AC$を軸として
回転させてできる立体を$V_{2}$とする.

(1) $0 \leq t < 1$を満たす実数$t$に対し, 平面$x=t$による$V_{1}$の切り口の面積を求めよ.

(2) $V_{1}$と$V_{2}$の共通部分の体積を求めよ.


軸に対して斜めであっても円錐面の方程式を立てられれば, 後は形式的に解くことができます.
図形的な感覚を働かせる必要はなく, ただ計算するだけです.
(簡単に調べたところ, 駿台の解答がそうやってました. )

円錐面の方程式について簡単に述べると, 次のようになります.

円錐面は, 座標空間内の直線$l$と, その上の1点$p$をとり,
$p$を通り, $l$と垂直でなく$l$と一致しない直線を回転軸として回転させたものです.

この定義によれば, $V_{1}$の境界の$y \geq -x$の部分(円錐面の部分)は
ベクトルの内積を用いて書くことができます.
すなわち, その上の点$P$は,
$\vec{BP}\cdot\vec{BO} = BP \cdot BO \cdot \cos \pi /4$
を満たします. 両辺を座標によって計算すれば方程式を得ることができます.


回転軸が座標軸に対して斜めだと分からん
という場合の解答を載せます.
ただし, 上の方法で方程式を立てた場合よりも
計算が煩雑になります.

解答

\begin{equation*}
T :=
\begin{bmatrix}
\cos \pi /4 & -\sin \pi /4 \\
\sin \pi /4 & \cos \pi /4 \\
\end{bmatrix}
\end{equation*}
と定義する.
$\det (T) = 1$ だから, この変換によって, $xy$-平面上の図形の面積は変化しない.
そこで, $S$ などを $T \oplus 1$ (対角に並べる) によって変換して考えてよい.

以下では記号の簡単のために, 問題文中に出てくる図形を全て $T$ で変換して,
それを $A$ などと書くことにする.

(1)

$V_{1}$ を $yz$-平面と平行な面で切ると円板であるから,

\[ V_{1} = \{ (x,y,z) \,;\, y \geq 0 , y^{2} + z^{2} \leq (\sqrt{2} - x)^{2} \}
\\ \cup \{ (x,y,z) \,;\, y \leq 0 , y^{2} + z^{2} \leq (\sqrt{2} + x)^{2} \} \]

である. ところで, 元々の $V_{1} $を切る平面 $x=t$ は, $T$ によって平面 $y=-x+\sqrt{2}t$
に変換されるので, 今考えている $V_{1}$ を平面 $y = -x+\sqrt{2}t$ で切った断面は,

\[ \{ (x,y,z) \,;\, y \leq \sqrt{2}t , y = -x + \sqrt{2}t , y \geq \frac{z^{2}}{2\sqrt{2}(1-t)}
- \frac{1-t}{\sqrt{2}} \} \\ \cup \{ (x,y,z) \,;\, y \geq \sqrt{2}t
, y = -x + \sqrt{2}t , y \leq \frac{-z^{2}}{2\sqrt{2}(1+t)} + \frac{1+t}{\sqrt{2}} \} \]

である. この集合を作っているふたつの二次関数の交点は, $y = \sqrt{2-2t^{2}}$ (このとき, $z=\sqrt{2}t$)
である.
よって, $yz$-平面でこれらの二次関数によって囲まれた部分の面積を求めると,
$8\sqrt{1-t^{2}}/3$ である.
これは, 求める平面を $yz$-平面に正射影したものの面積だから,
ふたつのなす角が $\pi /4$ であることより, 求めるものは
\[ \frac{8\sqrt{1-t^{2}}}{3}\frac{1}{\cos \pi /4} = \frac{8\sqrt{2}}{8}\sqrt{1-t^{2}} \]
である.

(2)

$V_{2}$ を平面 $y = -x + \sqrt{2}t$ で切った断面は,
(1)のときと同様に考えて

\[ \{ (x,y,z) \,;\, y \geq 0 , y = -x + \sqrt{2}t , y \leq \frac{-z^{2}}{2\sqrt{2}(1-t)}
- \frac{1+t}{\sqrt{2}} \} \\ \cup \{ (x,y,z) \,;\, y \leq \sqrt{2}t
, y = -x + \sqrt{2}t , y \geq
\frac{z^{2}}{2\sqrt{2}(1+t)} - \frac{1-t}{\sqrt{2}} \} \]

である.
よって, $V_{1} \cap V_{2}$を平面 $y = -x + \sqrt{2}t$ で切った断面を $yz$-平面に正射影すると,
ふたつの二次関数 $y = -z^{2}/(2\sqrt{2}(1-t)) + (1+t)/\sqrt{2}$, $y = z^{2}/(2\sqrt{2}(1+t)) - (1-t)/\sqrt{2}$ によって囲まれた図形になる.
その面積は計算によって $8\sqrt{1-t}/3$ と計算することができるから,
断面の面積は $8\sqrt{2-2t}/3$ である.

よって, 求めるものは
\[ 2\int_{0}^{1} \frac{8\sqrt{2-2t}}{3} dt = \frac{32\sqrt{2}}{9} \]
である.


解答終わり


途中で$T^{-1}$を作用させて戻すという方法も考えられますが,
それくらいなら最初から回転させるな
と思ってしまうので, 最後まで回転させたまま解ききる事にしました.
ただの趣味ですが・・・

長い数式を書くと非常に見栄えが悪いので折り返しましたが,
いまいちですね.
ブログを使うことの限界でしょうか・・・
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