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入試数学を自由に解く(京都大理系2013年第3問)
注意事項

このカテゴリ「入試数学」は, 指導要領にとらわれず, 自由に入試数学を解いてみよう
というカテゴリです.
入試で使えるような補足も入れていくつもりです.
高校の課程の範囲で解いたほうが優しい,
そのまま解答として使ったら満点はもらえない可能性が高い,
などの欠点があります.
高校生の範囲で書ける答案は既に世の中に氾濫しているので, そちらを参照してください.

また, この記事の内容を利用したことによる弊害等に対する責任は一切負いません.
無断転載はもちろん禁止です.
間違いやご意見, このカテゴリで取り上げて欲しい問題等がありましたら教えてください.

このサイトの数式は, MathJaxを用いて表示しています.
携帯電話などでの閲覧で, LaTeXのソースの形で表示される場合は,
PCなどを用いてJava scriptをオンにして御覧ください.



さて, 本文です.

今回扱うのは京都大理系2013年度入試の第3問です.
解答自体は非常に初等的ですが,
ペル数という数が登場するので, それも少し紹介します.

問題(京都大理系2013年度入試第3問)


$n$を自然数とし, 整式$x^{n}$を整式$x^{2}-2x-1$で割った余りを$ax+b$とする. このとき$a$と$b$は整数であり, さらにそれらをともに割り切る素数は存在しないことを示せ.


解答

商を$Q_{n}(x)$とし,
\[ x^{n} = (x^{2}-2x-1)Q_{n}(x) + a_{n}x + b_{n} \]
と書く. $Q_{1}(x) = 0$, $a_{1} = 1, b_{1} = 0$である.
帰納法により次を示す. ただし, $a_{0} := 0$と定義する.

(注意 : 実際には$Q_{n}$も顕に求める必要はありませんが, 綺麗な形をしているので求めておきます)

\begin{equation}
\begin{cases}
Q_{n}(x) = \sum_{i=1}^{n-1}a_{i}x^{n-i-1} \\
a_{n} = 2 a_{n-1} + a_{n-2} \quad n \geq 2 \\
b_{n} = a_{n-1}
\end{cases}
\end{equation}

まず,
\[ x^{2} = (x^{2} - 2x - 1)\cdot 1 + 2x + 1 \]
なので, $n=2$のときは正しい.

$n \in \mathbb{N}$で正しいと仮定する. このとき,

\begin{align*}
x^{n+1} &= x \{ (x^{2}-2x-1)Q_{n}(x) + a_{n}x + b_{n} \} \\
&= (x^{2} - 2x - 1)\sum_{i=1}^{n-1}a_{i}x^{n-i} + a_{n}x^{2} + a_{n-1}x \\
&= (x^{2} - 2x - 1)\sum_{i=1}^{n}a_{i}x^{n-i} + (2a_{n} + a_{n-1})x + a_{n}
\end{align*}
となる.
よって$n+1$のときも正しいので, (1)はすべての$n$について成り立つ.

$a_{n} = 2 a_{n-1} + a_{n-2}$より, $a_{0}, a_{1}$が整数ならばすべての$a_{n}$が整数だが,
実際, $a_{0} = 0$, $a_{1} = 1$なので, $a_{n}$はすべて整数である.
よって, $b_{n}$もすべて整数である.


次に, $a_{n}$と$b_{n} = a_{n+1}$をともに割り切る素数が存在しないとする.
このとき, $a_{n+1}$と$a_{n+2}$をともに割り切る素数が存在しないことを示せば,
帰納法によってすべてに$n \in \mathbb{N}$に対して$a_{n}$と$b_{n}$が互いに素であることがわかる.

背理法で示す.
すなわち, $a_{n+1}$と$a_{n+2}$をともに割り切る素数$p$が存在すると仮定する.
このとき, $a_{n+2}/p = (2a_{n+1} + a_{n})/p$の両辺は整数であるので,
$a_{n}$と$a_{n+1}$が互いに素であることから, $p=2$でなければならない.
よって, $a_{n+2}$も$a_{n+1}$も偶数であるが, これは$a_{n+1}$と$a_{n}$が互いに素であることに反する.

よって, すべての$n$に対して$a_{n}$と$b_{n}$が互いに素である.


解答終わり



さて, 問題自体は簡単ですが, この数列$\{ a_{n} \}$はペル数列です.
実際, $a_{1} = 1$, $a_{2} = 2$, $a_{n} = 2a_{n-1} + a_{n-2}$
という漸化式を満たしています.

ペル数についてはググるか, Wikipedia, もしくは, 適当な文献を参照してください.

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何か良い文献を見つけたら追記します.
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